守護聖人
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守護聖人(しゅごせいじん)(英:Patron saint)はキリスト教の伝統的な信心の一つで、特定の職業・活動や国、地域などを、ゆかりのある聖人(あるいは天使)がそのためにとりなし、守っているという思想。カトリック教会およびロシア正教会でよくみられる信心である。
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守護聖人の意味
カトリック教会の伝統において、さまざまな職業や地域に守護聖人がいるが、それなりに縁のある聖人が選ばれている。たとえば聖ヒエロニムスは聖書をヘブライ語からラテン語へ翻訳したことから、通訳の守護聖人である。また、聖女アポロニアは殉教時の拷問で歯を抜かれたことから、歯科医の守護聖人になっている。時にはその結びつきの理由がよくわからないものもある。たとえばセビリアのイシドロ(イシドロス)という聖人はコンピュータ関係職業の守護聖人になっているが、理由はよくわからない。
また地域と守護聖人の関係においても、その聖人と縁があることやその地域で特定の聖人への信心が強いことが理由になっている。たとえばフランシスコ・ザビエルは日本にキリスト教をもたらしたことから日本の守護聖人になっている。(日本の守護聖人は、カトリック教会ではフランシスコ・ザビエル、聖母マリアであり、日本ハリストス正教会では、日本の亜使徒・大主教ニコライである。)
特殊な例として(すべての病気に守護聖人があるわけではないが)ある病気の守護聖人というのもあり、たとえばアウグスティヌスは眼病の守護聖人となっている。これは眼病を守っているのではなく、眼病の人がアウグスティヌスにとりなしを願うと効果があるという意味である。
守護聖人は一対一対応ではないので、一人の聖人が多くの職業や地域の守護聖人となっていることもあり、一つの職業、地域に多くの守護聖人がいることもある。プロテスタントの諸教会やロシア以外の東方教会では聖人を職業や活動に結び付けることは一般的にはなされない。
主な聖名祝日
詳細は聖名祝日を参照のこと
各日にち毎に守護聖人が決められており(聖名祝日)、ヨーロッパではこれにちなんで洗礼名を決めることが多かったという。従って、誕生日の聖人=守護聖人という習慣が生まれた。
- 2月14日 - 聖ウァレンティヌス
- 5月30日 - 聖女ジャンヌ・ダルク
- 9月29日 - 大天使・聖ミカエル、聖ガブリエル、聖ラファエル
など。
主な守護聖人と職業(カトリック教会)
- アガタ - 看護師
- アポロニア - 歯科医
- アレクシウス - 看護師
- 使徒アンデレ - 魚屋、漁師
- 大聖アントニオ - 養豚者、ドライバー
- パドヴァのアントニウス - 漁師、養豚業者
- アンナ - 馬術家・馬丁
- アンブロジウス - 養蜂家、ろう職人
- セビリアのイシドロス - コンピュータプログラマー
- ウルスラ - 女性教師、女学校教師
- エウスタキオス - 猟師
- フォルミエのエラスムス - 船乗り
- クリストフォロス - 旅行者
- ジャンヌ・ダルク - ガールスカウト
- セシリア - 音楽家
- トマス・モア - 政治家、弁護士
- カイサリアのバシレイオス - 病院経営者
- 使徒バルトロマイ - 製革業者、革職人・製革工
- バルバラ - 建築家・建築者、砲手・兵器製造者、囚人
- アッシジのフランチェスコ - 飼育家、人権活動家
- 使徒ペトロ - 教皇、漁師、パン屋
- ヌルシアのベネディクトゥス - 農夫、農場労働者
- ベルナデッタ・スビルー - 羊飼い
- 被昇天の聖母マリア - 魚売り、馬具職人
- 大天使ミカエル - 警官、救急隊士、(兵士)
- ヤヌアリオ - 血液バンク
- ヨハネ・ボスコ - 出版業・印刷業
- 福音記者ルカ - 医師
主な国・地域の守護聖人
- アガタ - スペイン
- アンデレ - ギリシャ、スコットランド、ルーマニア、ロシア
- パドヴァのアントニオ - アメリカ先住民、ブラジル、ポルトガル
- アンブロジウス - ミラノ
- アンティオキアのイグナティオス - 北アフリカ
- キエフのウラジミール - ロシア
- シエナのカタリナ - イタリア
- 大天使ガブリエル - ポルトガル
- ゲオルギウス - イングランド
- コロンバ - アイルランド、スコットランド
- ジギスムンド - チェコ
- ジャンヌ・ダルク - フランス
- ディオニシウス - フランス
- テトス - クレタ島
- 使徒パウロ - マルタ、ローマ
- 聖大ワシリイ(バシレイオス) - ロシア
- パトリック - アイルランド、ナイジェリア
- 使徒バルトロマイ - アルメニア
- フランシスコ・ザビエル - オーストリア、ゴア、中国、日本、ニュージーランド、東インド諸島、ボルネオ
- ベネディクトゥス - ヨーロッパ全域
- ボニファシオ - ドイツ
- 福音記者マルコ - ヴェネツィア
- ヤコブ - スペイン
- ナザレのヨセフ - アメリカ全域、オーストリア、カナダ、韓国、クロアチア、中国、ベトナム、ペルー、ベルギー、ボヘミア、メキシコ
- 洗礼者ヨハネ - フィレンツェ
- ルチア - シラクサ
- ヤヌアリオ - ナポリ
聖母マリアの称号に捧げられた地域(カトリック教会)
多くの地域が聖母マリアを守護者としている。カトリック教会では聖母マリアのさまざまな称号(あるいは呼び名)があり、それぞれに捧げられている地域がある。主なものを以下にあげる。
- 無原罪のおんやどり - アメリカ合衆国、アルゼンチン、韓国、コルシカ島、コンゴ民主共和国、赤道ギニア、タンザニア、チュニジア、パナマ、フィリピン、ブラジル、ポルトガル
- 聖母のみこころ - アンゴラ、グルジア、コンゴ、パナマ
- 被昇天の聖母 - インド、ジャマイカ、スロバキア、フランス、ポルトガル、南アフリカ
- 雪の聖母 - イタリア
- キリスト者の助け手聖母 - オーストリア、ニュージーランド、ニューヨーク
関連項目
- 聖者の一覧
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