渡し船
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渡し船(わたしぶね)とは、港湾・河川・湖沼などで両岸を往復して客や荷物を運ぶ船及び航路のことである。渡船(とせん)とも言う。
広義の「渡し船」には、離島との航路などや、釣り客を沖の独立した防波堤へ運ぶ渡船業も含まれるため、使用する船の種類は特に決まっていないが、観光用などで一般に知られるものは小型船が主に用いられることが多い。本稿では狭義の「渡し船」について述べる。
架橋技術が未発達な時代にはこれをよく使用していたが、架橋技術や隧道等土木技術が発達したことにより徐々に廃止され、21世紀初頭の日本では観光用ないしは、港湾・河川等においての船舶交通量が多いため、架橋により通過する船舶の交通量を確保できない場合や遠方の離島との間など架橋が困難ないしは、架橋するだけ交通量が確保できないなど特別な事情がある場合に限られている。
日本の例
- 茨城県取手市:小堀の渡し(市営)。利根川右岸(千葉県我孫子市と地続きの側)にある飛地の小堀(おおほり)地区と左岸(市中心部側)を結ぶ。以前は無料であったが、現在は小堀地区住民と条例に定める利用者は無料、その他は片道100円。詳細は[1]を参照。
- 千葉県松戸市~東京都葛飾区:矢切の渡し。大人100円、子供50円。江戸川左岸の松戸市矢切(やきり、やぎり)地区と右岸の東京都葛飾区柴又を結ぶ。かつて江戸幕府が江戸川の渡しとして指定し、農民の管理により運営されていたうちの最後の一つ。現在も先祖代々船頭だった個人が運営。詳細は[2]を参照。
- 横須賀市:市営で有料。浦賀港の半ばを結ぶ。詳細は[3]を参照。
- 群馬県千代田町:赤岩渡船:千代田町営。埼玉県熊谷市へ利根川を渡る。[4]を参照。
- 射水市:富山県営。富山新港建設のため分断された両岸を結ぶ。富山地方鉄道射水線も参照のこと。
- 富山市:平の渡し、関西電力が運行で無料。黒部ダムの完成により黒部湖によって分断された登山道を連絡するために開設。
- 高岡市・射水市:如意の渡し、伏木港湾交通が運営。有料。小矢部川を渡る。
- 静岡市:市営で無料。井川湖上で、井川駅と集落を結ぶ。詳細は[5]を参照。
- 豊橋市:牛川の渡し。市の道路維持課が運営。無料。[6]を参照。
- 愛西市:葛木渡船、木曽川を渡る。愛西市・海津市:森下渡船、長良川を渡る。2航路とも愛知県営道路渡船(県道119号)。無料。
- 愛西市・海津市:日原渡船(塩田の渡し)、木曽川・長良川を渡る。愛知県営道路渡船(県道117号)。無料。
- 一宮市・羽島市:西中野渡船、木曽川を渡る。愛知県営道路渡船(県道135号)。無料。
- 岐阜市:小紅の渡し、長良川を渡る。道路渡船(県道173号)。無料。詳細は[7]を参照。
- 大阪市:市営で無料。大正区域など8航路。詳細は大阪市の公営渡船及び[8]を参照。
- 境港市:境水道渡船が運行。境港市相生町岸壁-松江市美保関町宇井岸壁間を結ぶ。1時間1-3本程度。自転車積載可能。詳細は[9]を参照。2007年3月末で休航となっているが事実上の廃止。
- 尾道市:尾道渡船などが運営。4航路。尾道市街と向島を結ぶ。
- 萩市:鶴江の渡し。松本川河口付近を渡る。市営の道路渡船。無料。
- 松山市:市営で無料。三津浜~港山。映画「がんばっていきまっしょい」にも登場。詳細は[10]を参照。
- 鳴門市:3航路。市営だが「小鳴門渡船」及び「島田渡船」に運営を委託。2003年までは市の直営だった。詳細は[11]を参照。
- 高知市:県道の一部である関係から高知県営。浦戸湾口近くの梶ヶ浦~種崎を結ぶ。詳細は高知県道278号弘岡下種崎線を参照。
- 四万十市:四万十川河口付近にて運行された下田初崎渡船。大人料金100円、定員13人、1日5回の運行で、下田から初崎までを結んだ。2005年に廃止。これをもって四万十川の渡しは全て消失した。
- 北九州市:市営で有料。若戸大橋の下を結ぶ。詳細は若戸渡船及び[12]を参照。
- 福岡市:市営で有料。姪浜~能古島・小呂島、博多~玄海島ほか。詳細は[13]を参照。
- 久留米市:筑後川中流域にて運行された下田の渡し。旧城島町下田地区と同町芦塚地区とを結んだ。架橋の完成とともに1994年に廃止。これをもって筑後川の渡しは全て消失した。碑[14]を参照。
関連項目
- フェリー
- 橋
- 隅田川の渡し
カテゴリ: 船舶 | 水運

